老朽化した公営住宅ストックとの格差

後者の立ち退き問題についてみると,家賃の上昇や借家が更新されてコンド
ミニアムに転換されることによる立ち退きは,ホームレスの問題を深刻化した
と指摘される(Lowry;1987)。立ち退きさせられる者は,高齢者,低所得者
や民族的マイノリティなどの経済的弱者である(Stutz;1976)。これらの立
ち退きさせられる者は,リニューアル(建物更新)などの格上げ現象により入
手可能な住宅(affodablehousing)が不足し,住宅市場から排除され,ホー
ムレスになる者が多い。成田(1994)も住宅政策と住宅供給方法が原因となり,
ジェントリフィケーションの進展による弊害として,裕福な住民とそれに隣接
する老朽化した公営住宅ストックとの格差と,ホームレスと公営住宅ウェイ
ティングリスト掲載世帯の増大という住宅難を招いたことを紹介している。こ
のような立ち退き問題に関してはわが国においても研究事例がみられ,早川・
平山(HayakawaandHirayama;1991)は,共同住宅の建設により多数の
借家人が立ち退きを余儀なくされていることを指摘した。

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さらにジェントリフィケーションへの批判は,ジェントリフィケーションが
「住民の問題意識よりも,都市の再開発に望みをかける連邦政府,税収の増大
を図る地方自治体,有力な投資先を求める金融機関,都心部の再生と繁栄を期
待する商工会議所といったグループによって増幅」(山口;1984,p、49)され
ている点であり,スミス(Smith;1979)は人間ではなく資本のみが還流して
きたと批判した。

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